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亡き愛犬の遺骨。自宅保管はいけない?ペットの葬儀屋さんに相談

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天国へ向かった愛犬

19歳2か月。大晦日に旅立った愛犬テン。

新年早々、出張火葬の業者さんを依頼しました。

火葬炉がついている車で来てくれて、駐車場で火葬することができます。

自宅で火葬なのでラフな格好で待っていると、喪服でいらっしゃったのでびっくり。

私たちへの挨拶を済ませるとテンの手を握り
『頑張りましたね。最期までご家族といられて幸せでしたね。』と
声を掛けてくださいました。

そこからゆっくりと雑談をし、この後の流れをお聞きしてお別れ。

その前にもお線香を用意してくださり、
お別れ前の時間も急かすことなく取ってくださいました。

私自身、テンは最初に飼った犬だったので、
もちろん火葬も初めて。

流れ作業で進められていくのかと思っていたので、
丁寧な対応に驚きました。

お骨の保管方法について聞いてみた

そんな丁寧な業者さんだったので、お骨上げもとても丁寧。

こちらが「もういいですよ。」と言っても
『大切なご家族ですから。』と小さな粉まで拾ってくださいました。

信頼できるその対応に当時抱いていた不安をぶつけてみました。

当時私はマンションに住んでいて、一軒家を買うまではどこに引っ越しをするかわからない状況。

お寺に犬のお墓を買ったとしても引っ越してしまったら頻繁には行けないかもしれない。

でも、例え骨であろうと、家族だから同じ部屋にいてほしい。

すぐには収めたくない・・・。

それが私の本音でした。


お骨を自宅に置いておいてはいけないのだろうか??

自宅に置いておいたら成仏できない?

自宅に置いていたら縁起が悪いの?


寒空の下で質問をぶつけてしまいました。

葬儀屋さんの提携するお寺もあるから、
立場からしても納骨を勧められると思っていました。

しかし、担当者さんから出た言葉は全く違いました。


どうして愛するわんちゃんの死、骨を忌み嫌うんですか。

生きているときはあんなに可愛がっていたのに亡くなった途端に
怨念だとか呪いだとか、縁起が悪いと言って恐ろしい存在にしてしまう。


可愛がった子が飼い主さんを呪うはずがないでしょう。


大好きな飼い主さんのしてくれる供養ならば形はどうであれ犬は喜んで受け入れます。


飼い主さんが傍にいたいと思うならお部屋に骨壺を置いていても全く問題はない。


骨壺に収めた後もお骨に触ってはいけないなんてことはありません。


触りたいときに触って、開けたいときに開けて眺めていいんです。


お骨上げで箸を使うのは橋渡しもあるけれど、単に熱いから触らないだけですから。


熱くなければ飼い主さんが素手で持って収めてもいいんですよ。


忌み嫌うものでも汚い物でもないんですから。


仲良く暮らした家族の生き抜いた証でしょう?


これが葬儀屋さんの答えでした。

この言葉を聞き、私は骨壺を愛犬と思い、大切にすることに決めました。

新居にも3匹の居場所を確保

テンの後に飼った犬も悪性の病気や肺水腫などで亡くなりました。

その度にその葬儀屋さんにお願いし、見送りをしました。

今は3匹の骨壺に囲まれています(笑)

当たり前ですが、犬のうめき声が聞こえたとか
不幸が起きたなんてことはありません。

先日、やっと一軒家が完成し、引き渡しを終えました。

新しい木の匂い、壁紙を付けた糊の匂い。

なんだか余所の人の家に来たような気分でした。

慣れない場所なのと、その糊の匂いのせいなのか、
少し吐き気までしていました。

もしかして家との相性が悪いのか?と不安に思っていましたが、
そこに3匹のお骨を運んだ途端、急に“我が家”の雰囲気に変わったんです。


まだ引っ越し前だったのでテーブルも椅子もない状態。

でも、そこに見慣れた子達の骨壺と写真があるだけでとても安心しました。

葬儀は亡くなった動物や人間のためにやるものだと思いがちですが、
遺された者の心の整理のためにやるのかもしれませんね。

愛犬の火葬も肉体とのお別れとして行うだけであって
心までは離れ離れにはならない。

いつまでも心で生きていて、
私たちパワーを与えてくれているのが分かります。

納骨をしようが、しまいが心のつながりは変わらない。

大切なのは生きているときも全力で可愛がり、
亡くなってからも思い出して笑顔で語り合うこと。

亡き愛犬が安心して眠っていられるような温かい家庭を築いていきたいです。

愛犬亡き後の楽しみ方

愛犬が生きているときは季節や肌の状態によって洋服を着せていました。

天国に見送った後は定期的に骨壺カバーを変えて楽しんでいます。

「てんちゃん、いい色!」
「すうちゃんは青が似合うー!」
なんて声を掛けながら取り換えているとまるで着替えさせている気分。

カバーの色が変わると雰囲気ががらっと変わって新鮮です。

傍から見たら気味悪い光景かもしれませんが、
愛犬に話しかけながらカバーを変える静かな時間は
自分の気持ちを整理する大切な時間になっています。

勧誘に来た宗教の人に言われたこと

先代犬の見送りが終わってしばらくした頃、宗教の勧誘が来ました。

その人とは顔見知りだったので、我が家に犬がいたことはご存知です。

亡くなったことと、まだお骨を自宅に置いていることを話しました。

すると、それまで穏やかだった彼女が
『骨を持ってるの!?それは、呪われるわね!
お経を唱えて成仏させなきゃ!』
と拝み出したのです。


「呪われなきゃならないような飼い方はしていません!」

お経をやめさせてお帰りいただきました。

供養の方法も人それぞれ。

他人の言葉に惑わされず、自分たちが安心できるやり方で
天国の愛犬との絆を繋いでいきたいですね。

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